利用者ブログ - 今日は何の日

〔現存する唯一の七不思議であるエジプトのピラミッド〕

〔現存する唯一の七不思議であるエジプトのピラミッド〕


「世界の七不思議」をご存じですか?。この言葉を誰もが知っているはずです。でも肝心な内容は?。すらすら答えられる人は稀でしょうね。「世界の七不思議」は怪異などではなく、実は全て古代の建築物が対象なのです(エジプトの大ピラミッド(現存)等)。
残念ながら今見られるのは一つのみで、残りの六つについては明確な場所さえ分からないものも含まれていて、本当の意味での世界の不思議となっているの見方を変えれば皮肉だと言えますかね。

前置きが長くなりましたが、科学が急速に発展した十九世紀以降、本当に世界は狭くなり、発見も本当に相次ぎましたけれど、それ以上にかつての「謎」の解明も進んで、誰しもが本当の「脅威」だと感じることはそれだけ難しくなったと思えてくるのです。
既に多くの人が「新しい世界の七不思議」をそれぞれの視点で選んでいますが、今回取り上げる「ナスカの地上絵」はその列に加えることに異論を挟む人は少ないのではないでしょうか。


〔ナスカのハチドリとされている地上絵〕

〔ナスカのハチドリとされている地上絵〕

ナスカの地上絵は地上からはまず認識できません。現地は殺風景で荒涼とした広野に過ぎず、つい最近まで誰しもがほとんど見向きもしない場所でしかなかったからです。降水量が少ないというのも保存という見地からはむしろ好都合であり、農業に適した環境ならばもうとっくに緑の敷布で埋め尽くされて、永遠にこの世から消え去っていたでしょうから。
さまざまな事物を表すとれている地上絵は大地に刻んだ溝に過ぎず、上層の砂と下層の土の色の差異によって離れた場所から見れば線として認識されるということです。


ペルーの人気者のアルパカ

ペルーの人気者のアルパカ

では、一連の地上絵は何のために作られた。これは発見当時から論争の対象でしたが、記録を残さない文化が故の謎ですから、誰しもが自由にその論争へ自説・珍説をも含めて語らいの場となったからこそ、多くの人が興味を向けたのでしょう。さすがに地球外からの目印というのは飛躍が過ぎるでしょうけれど、長年の研究の結果、小さな元絵を巧みに拡大させる方法が分かり、再現実験もなされたようです。こう考えれば途方もない労力を費やしたというようなことはなくて、現実的に早くて簡単に描き上げることができた、ということになるでしょうか。


メッセージ性についてはそれこそ発想の自由であり、いくらでも解釈することはこれかも可能でしょう。現在では厳重に管理がなされて気軽に近づくことも許されなくなりましたが、簡単なやり方で作れればこそたくさんの地上絵がこの荒涼たる大地に描かれたのでしょうね。どの番組かは覚えていませんけれど、同じ条件で模写した地上絵もどきの要所要所にロウソクを灯して古人(いにしえびと)が汗を流して描き続けたであろう光景を思い出しました。
夜の闇の中で浮かび上がる火の点は確かに線画として浮かび上がり、なるほどこのやり方なら空中でなくても地上絵を認識できる方法だと思ったものです。もちろんこの方法方もたくさんの説の中の一つですが、人間は見えるものを信じやすいというのは事実のようだと納得しました。そこそこのスペースが確保できて、その上に地面と異なる色の土または砂を敷き詰めて、判明した手法で再現した新たな「地上絵」を描く。そこへ入念に水を注げば…。このやり方でも「地上絵の再現」はできるかな、と思ったりもします。


土や砂は水を含むと色が変わることが多いので、昼間ならば認識はできそうなのですが…。まあ、一時期大きな話題となった「ミステリーサークル」も実は簡単なやり方で作られたのですから、そこそこ可能だとは思うのですけど。地上絵は今日でも完全には解明されてはいません。1939年(昭和十四)の発見から既に80年が経過しました。現在でも多様な形状の地上絵たちは謎を含んだままペルーの高原で多くの人たちを魅了し続けています。その地上絵が「世界遺産」に制定されたのは1994年(平成六)の今日。ライト兄弟の人類初の飛行機での飛行成功(1903年(明治三六))や「太陽の石」(メキシコ)の発見(1790年(寛政二))等々、なかなかに興味深い出来事が起こった日でもあるのです。

◆参照:

https://ja.wikipedia.org/wiki/ナスカの地上絵
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8A%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%81%AE%E5%9C%B0%E4%B8%8A%E7%B5%B5


〔「太陽の石」(メキシコシティ)〕

〔「太陽の石」(メキシコシティ)〕


不思議な形の地上絵

不思議な形の地上絵