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とんかつは庶民の味方です。財布の中身がさみしい時でも割合安価で外食・自炊できるため、どれだけお世話になったでしょうか。でも正直、食傷気味かも…。
そういうあなたには、少し贅沢する勇気も必要なのでは?。
でもって、今回はヘレカツの紹介です!

【ここでも関東風? それでも関西風?】

日本は東西南北それぞれに長いことで知られています。文化に関しては東西に二分されることが非常に多く感じますよね。
そばとうどん。かつお節と昆布。うなぎの背裂きと腹裂き(蒸しと直焼きの差も)。いなりの俵型と三角形…。数え上げたら相当になるでしょう。面白いことにこれらの差異を地図で表すなら、東西の境界のような存在である浜名湖の付近でだいたい二分されるというのも不思議なことではあるのですが…。これらについても別の機会で語りたいですね。

カツにしてもメンチカツが関東で、関西はミンチカツ。今回のテーマもそれぞれに「ヒレカツ」と「ヘレカツ」と呼ばれているのです。メンチカツに関しては辞書などでもこう表記されているので、関西ではひき肉のミンチから連想してこう呼ばれるようになったようですが、確かに地域性というものは存在していますよね。
同じようでいながらもどことなく違う。ざっくり言うと作り方自体には差は見られないようなので、私たちの関西にちなんで今回は敢えて「ヘレカツ」とさせていただきますね。もし違う出身地の方とこういう話題にふれる機会があるのなら、料理が供されるまでの間の愉しみとして語り合うのも一興でしょう。こういう雑学は盛り上がることが多いから、より仲良くなれることでしょう。

〔用意するもの〕


≪食材≫


●豚ヘレ肉:400g程度/●キャベツ:お好みの量/●スライスレモン:人数分/●卵:1個/●パン粉:適量(バットに敷き詰められる量)/●小麦粉:適量(打ち粉用)/●塩:適量/●黒胡椒:適量/●食用油:適量(フライパンでカツが揚げられるだけの厚さの量は最低限必要)●ウスターソース:適量(お好みで)



≪道具類≫


●フライパン/●ざる/●ボウル/●菜箸/●包丁/●まな板/●皿/●バット/●ナイロン袋

≪調理の手順≫


1.キャベツは包丁で千切りにしてざるに移して水洗いする。その後水気を切り、食事用の皿に盛っておく。
2.ナイロン袋に打ち粉用の小麦粉を入れ、さらに分量分の塩と黒胡椒を加えて口を閉じてから中身が混ざように注意深く振る。
3.ヘレ肉の塊をまな板に載せ、好みのカツの厚さに肉に包丁を入れるが、最初の一切は完全には切り離さずに途中で止めておく。次に同じ厚さにして今度は完全に切り離す。この作業を繰り返して肉片の全部に処理を施す。怪我に注意して包丁を使うこと。
4.切り離した肉片の一枚を取り出し、切り残した部分を下にして肉片を観音開きにしておく。この作業も全ての肉片に施す。
5.打ち粉用のナイロン袋に観音開きした肉片を適量入れて軽く振り、まんべんなく打ち粉を振りかけるようにする。
6.ボウルに卵を割り入れて菜箸で手早く混ぜて卵液を作る。それからバットにパン粉を敷き詰める。


7.打ち粉の処理をした肉片を卵液に十分くぐらせてから、バットのパン粉にまんべんなくまぶす。全ての肉片にこの処理を終えたら、バットに載せて直してもう一度パン粉を軽くふりかけておく。
7.フライパンにカツが揚げられるだけの量の食用油を注ぎ、中火で加熱する。火傷に注意すること。
8.油温度は中温以上が好ましく、パン粉が一旦沈んですぐに浮き上がるくらいが目安。一度に上げるのは3〜4枚程度がよく、キツネ色に衣が変色し、からりと揚がったらカツは食べごろ。
9.キャベツを盛った皿に揚がったカツを並べてレモンスライスを添えると完成。



≪ポイントと一言≫


◆観音開きではなく、一枚のカツとしてでもおいしく作れます。
◆肉の厚さはお好みで、肉の旨味を楽しみたいなら厚め、からりとした仕上がりが好きなら薄めに切るのが適しているでしょう。
◆もしヘレ肉が切りにくいのなら一度軽く凍らせ、慎重に切るのもやり方の一つです。完全に凍ってしまえば切るのは大変なので、電子レンジを使うか、室温での自然解凍をしましょう。肉の中央部が軽く凍っている程度が切りやすいでしょうか。
◆打ち粉に塩・胡椒する際には、流しのシンクの上で行えば万一袋が破れたり口が開いても後始末がやりやすいので、こちがお勧めです。粉が残れば、栄泉面のために再使用はお勧めできません。
◆手間を省かずに普通に肉に直接、塩・胡椒してももちろんかまいません。
◆キャベツの代わりに茹でたブロッコリーなどを添えても彩りはきれいで、栄養面も。ポテトサラダを添えるなどの工夫も考えてください。
◆挙げ過ぎると肉の旨味を活かせないので、衣の色が濃くならない程度で油から出すことを心がけてください。
◆安全面に十分配慮することを忘れないように!


とんかつに比べるとなじみがまだ薄いかもしれません。慣れるとかんたんに作れるので、ヘレカツも覚えてくださいね。
ではまた次の機会に!