利用者ブログ

……ということで、利用者ブログを使った新しい取り組みとして
利用者の皆様の作品を掲載する企画を始めました!
絵や写真、文章など作品の種類は問わず募集をしています。

ちょっとした作品発表の場にすることで、交流のきっかけになったり事業所の雰囲気を知ってもらうきっかけにできればいいなあと思っています。

毎回ゆるめのテーマを決めて作品を募集、掲載します。
第1回のテーマは「緑」です。
植物の緑、食べ物の緑……など固有色が緑であるものに限らず、みなさんが「緑」を感じたものを掲載させていただきます!

初回は3名の方が参加してくださいました!
それでは、それぞれの「緑」をお楽しみください。


「虎と柏の葉」 作者名:N.O


絵の三枚の葉っぱは柏の葉です。柏餅の葉っぱです。あの丸い葉の形が可愛くて好きなので、今回のお題に選びました。

今年は寅年、今は五月、気候も良く緑も増えて気持ちが上向きになる時期なので元気で勢いのある感じを目指しました。
(柏の葉→元気担当   虎→勢い担当  です!)


「久しぶりだけどハジメマシテ!」」 作者名:コード0503


3年ぶりの御影だんじりでのひとコマ。御影クラッセ前でのパレード前時分のもの。
パレードには上石屋、東明とうみょう3基集結。
この写真山車の地区は浜石屋、国道2号から海側阪神石屋川駅周辺の地区でコロナ直前に山車新調しており法被も変わっています。石屋川山手幹線沿いに鎮座されている学びの神綱敷天満神社宮入です。
因みに阪神石屋川駅北より綱敷天満神社界隈までが上石屋うえいしや地区でこちらは赤法被。


上石屋地区の子供が囃子たたき、屋根で踊ります。東明は国道43号沿いの東明八幡神社宮入で阪神石屋川駅西海側東明八幡神社界隈までの地区で神戸型だんじりにやっとなれたと紹介されています。無事にケガなくこの後午後8時パレード終演しました。
コロナで不明瞭ではあるものの3年前東灘区制70周年記念パレード決定していたが延期されていましたが来たる10月9日ほか地区合せ32基だんじり巡行するとお知らせには記載あります。
東灘だんじり会HPもあるので興味あればほか山車ほか地区もご鑑賞くださいね☆


「緑萌える頃…」 作者名:匿名希望


あっという間にゴールデンウィークも終わり、長い休みの間意識せずにしみ込んだゆるやかペースも徐々に日常へと戻りつつあります。コロナと隣り合わせになった分だけ景気低迷に輪がかかり、閉塞感は増す一方。それだけに長く感じさせられた冬がやっと終わった証拠の桜の美しさは際立ったように思えるのです。本当に早いですね。時間の流れというのは…。
季節を代表する存在として、桜は間違いなく選ばれます。その美しさに説明は不要ですが、視点を少しずらして、秋の終わりまでその枝を飾るもう一方の主役たる葉桜の美しさについて考えてみるのも一興だと思うのですが。いかがでしょうか。
今日では桜といえば「ソメイヨシノ」が主役として知られていますね。けれどこの花がその座を得たのは割と新しい話で、古くからの桜は山桜でした。万朶の桜、というわけにはいきませんけど、散策の途中でその控えめの姿に愛着を感じられる方も多いことでしょうね。そう、この感覚は私たち日本人が先祖から受け継いだ遺伝子に組み込まれているということになるかも。この奥ゆかしさが理解できるようになったら、より大人になったと言いたいくらいですよ。それだけ自然になじんだ姿だと思えるのです。
もちろん、存在感のある桜としては各種の八重桜も欠かせないのです。実に多種多様。色も変化に富んでいて、花弁の姿も数もこの世の真理を司る不可思議な力の存在に感謝したくなるくらい存在するのですからね。多くの見物客のためにそれらを植えこんだ名所での咲き競う姿は、言葉で説明してもありきたりな語句の羅列になってしまうくらいの玄妙さを醸し出しているのです。
残念ながら今年も桜の花の時季は終わりました。ですので、先にも書いたように普段は気づきにくい、桜の葉の緑についてここからは書かせていただきましょう。


一口に「緑」といってもそれは実に幅が広いのです。新芽の緑の美しさは新茶の芽のそれですね。まさに溢れる生命力を小さな葉一杯に封じ込んで、これからの季節に出回って口を、花をさして眼を愉しませてくれる新茶の豊かさそのもの。同じお茶でも、茶道を嗜む抹茶とおなじみの煎茶では全く緑の色も質も異なっていますよね。ほうじ茶でさえも炒る前は緑なので、考えてみれば不思議だと思いませんか?。これは色とりどりの落ち葉でも、虫食った病葉でも同じことが言えるので、身近な緑を彩ってくれている庭木や街路樹でも変化に富んだ魅力を込めているように思えてくるのですね。生命の神秘というものでしょうか。

それだけ身近な緑ではあっても、花の時季を過ぎればその存在を特に感じられない(ようとしない?)としないのは、少し寂しい感じがするのですね。ソメイヨシノはまさにそのもの。今の時季ではたわわに枝に生い茂っている、葉桜の緑の鮮やかは多くのほかの緑も違って、やはり独特の美しさを表してはいるのですが。「言われてみればそうだよな」。こう思う人が多いのでは。花が開き始めて花吹雪が始まる前までの身近一時、往来の忙しい脚をふと停めてしばしの間見とれるのは人の性だと言えるのですが、ありふれた緑に溶け込んでからは生命力の象徴たる緑のその枝を意識して見ることは少ないように思えてなりません。花は桜の一部である。冬枯れの枝だけになったとしても、幹に秘められた生の力。こういう姿を自然体で感じられる人間になれたら。きっと自分だけの風景を見つけられる人生の達人への入り口を見つけられるようなる。そう信じたいのです。

ここからは旅先で見つけた緑に対する思いを書き連ねることにしましょう。

冬までの足音がすぐ近くで聞こえた摩周湖の夕刻の風景。灰色の中の緑が鮮やかでした。凍り付いた奥入瀬の白一色の中のわずかな残りの緑。知床では短い夏に陽光を葉先に求めるクマザサの姿が。春が待ち遠しい十勝の野菜の自然の色は濃いものでした。絵画のような富良野の鮮やかな色彩を引き締めたのは空と敷き詰められた緑でしたよ。小樽の運河に置かれた鉢の緑は陽が傾いたが乏しい彩色の中では存在感を増していましたね。網走の海岸ではハマナシ(ハマナス)の野ばらのような姿が可憐でした。釧路湿原では真冬にもかかわらず、アフリカのサバンナのように見えて可憐な丹頂が愛らしい姿で舞を踊っていたのを遠目で楽しみましたよ。

十和田湖も摩周湖と似た風景で秋を締めくくっていました。。凍った空の青さに突き刺さった青森のリンゴの木に一つだけ残された実を護るかのように残った葉の存在は独特だったなあ。山形の山寺や中尊寺の幹は見慣れた関西のそれとは違った光景でした。日本三景は海の美しさで知られ、松島は文字通りの松野の緑で覆われていました。芭蕉の頃の風景とは違っても、文字が必要の無い絶景でした。

信州では天まで屹立する俊英な山容の青さと共に残雪の白さと競うかのような葉の緑が。上高地の沢に茂る枝が飛び交う鳥の姿を隠す光景は圧倒されましたね。そして何よりも印象的だったのは果樹の枝と花と小さな果実でした。あれは何になるのかなあ。スキー場で知られる志賀高原の夏は白ではなく、変化に富んだ緑の群れで迎えてくれました。善男善女が集う、宗旨を問わない善光寺は緑の豊かな長野を代表する聖地で、戦国時代の多くの武将が信仰を寄せただけのことはありました。実りの季節には観光客が立ち寄る場所に豊穣の果実が盛られて、フルーツ王国を満喫させてくれるのです。これも緑のお蔭、ですよね。

華厳の滝と榛名山、日光のいろは坂も錦秋で彩られていました。徳川家の威信を世に現した東照宮はきらびやかな装飾で見た目を楽しませてくれるのですが、それも豊かな緑が映えてのこと。鬼怒川と草津という名湯に俗世の垢を流してこの秋の旅の恵に感謝させてもらったのも善き思い出なのです。日光の地に欠かせない杉の古木も、300年後を見越しての先人の知恵に感服させられました。まさしく生きた記念樹なのですね。

わさび田の円と直線の緑も穏やかな風景でした。日本を象徴する富士山では予想に反して、緑の破壊された姿がそこここに。人間の無計画さが呼び起こした悲劇ですが、それでも倒れた樹を苗床に新しい芽生えを見た時には自然の底力に感動しました。山麓の樹海はまさしく緑の海。ここも噴火の溶岩で覆われた後にこれだけまで育ったのですね…。山と海の両方を満喫できる日本平は二つの青と白、それに緑を加えた絵画。横長の静岡は他にも絶景が。丹那トンネルを挟んで東は特産のみかん、西はお茶の緑で彩られています。多くの点で東西の境界線たる浜名湖の新幹線の車窓は短い一時ではあっても水の風景としては琵琶湖よりも近くで楽しませてくれるのですね。戦国時代の真の勝者である家康を最初に葬った久能山の近くでは石垣イチゴの栽培が盛んで、一杯のジュースは正月の疲れを癒してくれる特効薬でした。正月の駅伝で知られる箱根は、芦ノ湖からの富士山が旅の情景として一番でしょうか。伊豆半島も東と西では違いますが、富士山が望める西の方が絵になるでしょうかね。「東の京都」たる鎌倉も、小さな街ながらも文化と緑と花に溢れる古都です。東京により近い横浜も、山手の方は相当の緑に恵まれている港町であり、私たちの神戸に似た風景も含まれているのです。

「日本のへそ」たる岐阜は北と南とでは風景も人情も違いました。そこでの一番の風景は根尾の薄墨桜。白い花弁に確かにぼかしのような隈が印象的だった。飛騨では名物の朴葉味噌を嗜んだ時、刻んだねぎの甘さが舌に残りました。それに朴葉の色を想像したら、山に囲まれた同地の峡谷の風景が見えたのです。天まで届くかのような山間(やまあい)の狭い土地に日本の伝統を受け継ぎ残した白川郷では深い雪に対して生活の知恵を結実した合掌造りが迎えてくれました。水田の苗の緑が映える風景でしたね。水に恵まれた郡上八幡ではきらめく陽光と深緑の川に元気よく飛び込む子供たちの歓声が蘇ります。桜と桃の間に白山の姿を認めた時は、合掌してしまいましたよ。北陸の温泉地は海沿いと山の中に所在し、湯気に彩れた額縁のような風景は緑が主役でした。七尾湾は内海の絶景が湯船の中から望めたことが旅の彩りでした。旅のプロが選ぶ満足度が高い宿の隣からの眺めでしたよ。兼六園は豊かな金沢の代表。静かな風景によく調和の取れた石造りの世界ですね。福井は冬の水仙がとても安く樽で無造作に売られています。夏にはソバとラッキョウのそれぞれ違う葉の色が砂地に根を張っていました。変化に富む越前の海岸も空と岩と木々が飽きることなく旅を楽しませてくれました。

第三の都市・名古屋では熱田神宮のあの土塀と緑が訪問客を招いてくれています。広い道路は整備されていて、近代的な直線の美と柔らかな植物のコントラストが上手く調和。かつて国宝だった名古屋城も都市のオアシスの機能を果たしていました。夜に新幹線で西へ帰る時に渥美半島で眺めた電照菊の栽培の様子も良い思い出となっています。御在所岳の夏は濃い霧で覆われたものの、一瞬で見事に晴れ上がり、中国の墨絵に似た世界が現出しました。伊勢の両神宮も深い緑に包まれ、これぞ神域、という趣です。これからの季節は勾玉池の花菖蒲が見頃になりますね。鳥羽の海も、海岸線に恵まれた英虞湾も水に浮く絶景です。そうそう、明治村も忘れてはいけませんよね。金華山も近く、木曽三川も控えている近代日本の精華が残されている活きた博物館ですね。


さて、いよいよこれからは私たちの関西ですね。多過ぎて書ききれないので、特に印象に残った所だけを選びましょう。
国宝の彦根城は秋の夜長の満月が絵のようでした。三井寺の晩鐘。竹生島。延暦寺の桜とシャクナゲ。海津大崎に延々と続く桜のトンネル。良いですよね。次は京都。古都の筆頭は御所の桜が挙げられます。それに祇園祭の鉾の先に飾られた緑の一際の美しさ。錦秋の高尾と嵐山周辺。静寂の大原は桜の街道。平等院。宇治の茶畑。奈良の若草山の冬枯れの姿。春日神社の藤。花の寺である室尾寺。牡丹で埋もれる長谷寺。咲き誇る桃で飾られる石舞台の辺り。さらには全山が桜で飾られる吉野山。時間差で花の帯がゆっくりと動いて長い間眼を和ませてくれるのです。もちろん両古都にはこれら以外にもまだまだあるのですが、このくらいにしましょうか。
大阪は太閤・秀吉の夢の跡である大阪城公園。秀吉の大坂城は遺構が残されていませんが、徳川時代の今の城は日本の半分である西に対する最大の拠点としてにらみを利かせて、「天下の台所」の中心としてその威容を誇っていました。都会の砂漠、というありがたくないイメージとして真っ先に挙げられる商都・大阪にあっても、十分な広さと緑が息詰まりな都会に与えられている恵みなのです。それは大阪の南のターミナルである天王寺の近くにも。昭和三十年代のレトロな雰囲気の街並みと共に古墳を含む緑の公園。同地のシンボルである通天閣の展望台から見下ろせばその姿と一緒に、平坦なイメージがある大阪でも、この一帯はかなりの起伏があるということに気づくでしょう。花の万博が開催された鶴見緑地など、灰色の大都会にも一服できる緑は、実は相当用意されているのはありがたいことですよね。次の万博は3年後ですが、半世紀前に開催された万博公園も緑の名所。ここは日本庭園の美しさが一番の緑の名所ですが、四季それぞれの何らかの花が入場者を出迎えてくれます。梅、桜、チューリップ、花菖蒲、ハス、アジサイ、ひまわり、コスモス…。かつては立ち並んでいたパビリオンの跡にきれいに植え込まれた植物たちも大きく育ち、50年前の会場の姿は記念に残された幾つか残された建物以外には感じることはできません。万博以前には竹の丘陵でしたので、緑の容を人為的に替えた、と言えるかもしれませんが。こちらも書くことが多過ぎるので、別の機会を設けて改めて書かせていただくことにしましょう。
私たちの神戸の前に、同じ近畿の別の場所を先に触れましょう。
まずは日本三景の一つである天の橋立。伸びた砂洲がくっついて松の緑が見事な名勝です。北側の山から、普段なら憚れる姿でこの緑の帯を眺めると、確かに天への階(きざはし)に見える…ような…かも。それはともかく、宮津湾の周辺から望む風景とは違ってはいましたね。近くの西国霊場である成相寺は緑深い山中に鎮座して、観音様の縁(えにし)を繋がれた細い糸を手繰って歩んで来たかのような巡礼の信仰心がそこここに残っているかのような…。
同じ霊場でも高野山は開けた明るい修行の場でしたね。密教の奥義を求めて命賭けで唐へ渡った空海が教えを広めた山上の聖地。宗教界の双璧である最澄の比叡山とも一味違った祈りの空間でした。そこから南へ下って行くと十津川村。南朝ゆかりの土地ですね。さらに細い道を進めばやがて南紀の地へ。熊野は那智の滝が緑の山間へ力強く天から白く清らかな水を飛ばす姿を見せてくれる。それはかなり離れた場所からも認められて、中世には周辺の寺社を含めて歴代の天皇の厚い信仰を集めていました。この南紀には他にも大島、潮岬、橋杭岩、白浜と多くの観光地にも恵まれています。これらは山と海の絶景はもちろんですが、地味な木の存在でも知られていますね。肉料理にも高火力で好適な炭。それも一番上等な備長炭。それはこの海岸に自生するウバメガシが用いられているのですよ。見栄えはぱっとはしませんが、秘めたる力は大きいのですね。この温暖な土地には珍しい樹木も。日本が産んだ偉大な博物学者である南方熊楠はここの出身で、豊かな風土が育んださまざまな生命を独自の視点で研究し、周囲を驚かせました。彼の記念館には多くの植物が植えられていて、季節に月桃の甘い香りが漂うこともあるのです。在野の一研究家で終始した熊楠にふさわしい庭園になっているのは当然なのかも。和歌山は紀伊と呼ばれ、それは「木の国」から生じたとされていますが、現在でも柔らかな緑に包まれているここは先祖伝来の宝の地、とも言えるでしょうか。取り敢えず、近畿地方はこれくらいにしましょう。


さて、お待たせしました。いよいよ神戸の話になります。
我が街の特徴は、山と海に挟まれた横長の市街。それと六甲山の北側の区域とで構成されます。日本の主な都市で両方の風景が混じって絶景だと言えるのは、北の函館と西の長崎くらいでしょうか。港町としては東の横綱である横浜は、山容の美しさという点では西の神戸には及びません。そうですね。それだけ私たちの神戸は緑はあって当然の恵みなのです。
当たり前過ぎることに説明を重ねても無粋なので、ここでも特に印象に残ることを今回は書かせていくことにしましょう。公園としては幾つもある森林公園が挙げられますが、個々の植物に言及したら切りがないので、名前の紹介だけに止めておきましょう。春にはツツジ、秋には菊花展で市民に親しまれている相楽園は、異人館で知られる神戸の中でも代表的なハッサム邸が移築されていて、和風の庭園に異彩を放つ存在となっています。園内には他にも見事な蘇鉄が育てられ、楠や珍しい松なども幹を伸ばして、広大かつ多様性に富む兵庫県の行政区画の尊い憩いの場を提供しているのです。少し意外な存在としては垂水の五色塚古墳を紹介しましょう。一般的な古墳のイメージとしては輪郭がはっきり掴めない中に鬱蒼と木々が茂っている、という感じでしょうか。しかしここは古墳が建設された当時を想定して整備し直した、最初の古墳。きれいに敷かれた葺石は丸く、稜線の直線美と共に往時の壮観さを実地で体験できる学びの場となっています。近くには明石海峡を挟んだ淡路島も見れて、五つの国で成り立った多様性も感じられるのですよ。須磨浦公園も外せませんね。源平の時代の騒乱で有名なここも、古を偲べるのは豊かな緑の中くらいかも。離宮公園は近代的な洋風公園として整備されています。噴水が名物であり、季節の花々の中でもバラが特にていねいに育てられていますね。温室の植物もよく手入れされていて何度でも脚を延ばしたくなるくらい。訪れると一日楽しめる花と緑の名所です。
まだまだ書きたいのですが、さすがにキーを叩く手も疲れて来ました。兵庫県には他にもフラワーセンターや淡路ワールドパーク、といった大規模な植物を楽しめる施設があります。次の機会には、中国・四国・九州、さらに沖縄と一緒に語らせてもらうことにしたいのですが…。一度ではなく、分けて紹介するのも楽しみが増えるのですからね。
最後に。緑について長く書いてみました。ここまで書いたのは、神戸が山の木々や市街の樹木に恵まれた緑に溢れた美しい街だから。しかし…。
明治の末までは禿山同然で、雨が続く度に災害と隣り合わせだったという厳しい過去があったということはご存じでしょうか?。
私たちの曽祖父と祖父の時代、一度は無計画に緑の森林の再生のために植林し直してくれた先人の努力を一世紀かけて享受している恵みを忘れはならないのです。海からほんの数キロで一千メートル近い山が聳える、この神戸の土地で子や孫のために黙々と厳しい坂道を乏しい装備で苗を植えてくれた、名を残していない人たちに感謝を忘れてはいけません。そうでなければ眼に優しい緑は完全に消え失せ、途上国の人口過密区域のような無残な姿になっていたのですからね。
私たちが利用させてもらっているイメージリンクの窓からも、六甲の峰々を望むことができます。学習に、作業にと、それぞれが多忙な日々を送る中、ふと手を停めて一服する際に自然と目に入る。その至福の一時。私たちだけでなく、ここを訪れる方にもぜひ味わってもらいたいですね。海と山に恵まれた都市ならではの確かな恩恵。さあ。共に楽しもうではありませんか。

青葉茂る 次の季節の 仮姿

桜の蒼葉も美しいのですからね。西日本編もよろしく。それと。緑にもそれぞれ個性があることも見知ってくださいね。