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現代人の宿命は秒刻みのスケジュールの日課。「昔はよかった」とは安易には語れませんが、トーストを片手に家を飛び出すというマンガなどでのおなじみのシーンは現実のものになっているのです。国によって事情は異なるでしょうけど、少なくとも私たちの日本では、休日を含めてさえ、ゆっくりと朝食を摂るのは難しいのは認めざるを得ないでしょう。なんか悔しいですよね。
そこで今回はフライパンに載せて焼くだけで朝のメインディッシュになりえるベーコン料理を紹介します。コツをつかめば誰にも簡単に作れるので覚えてくださいね。

≪シンプルでも 豪華版でもOK! カリカリベーコンを焼こう≫

基本的にはガスコンロと、フライパンと、ベーコン。これを上手に焼ければ、洋食でも意外にも和食でも立派なおかずにできるのです。焼き上げるまでコンロの一つを占領するのは心苦しいようですが、要領良く進行させれば、着替えに、荷造りに、洗顔にととにかく時間に追われる朝の貴重な一時を有効に使えるので、自慢のメニューにすれば心強い味方になってくれるのです。
さらに上手に工夫すれば、ベーコン以外の菜(さい)も付け足すこともできて、バリュエーションを豊富にすることも。
同時進行の楽しさも実感することができるようになれれば、あなたも生活の達人の入口に立てると思いますよ。


〔用意するもの〕


ベーコン:(薄切り)2枚/サラダ油:少々/フライパン:(ベーコンを2枚並べて置けるものが望ましい)/蓋:(ベーコンを蒸し焼きにするために使用)/フライパン返し

基本はこれだけです。
フライパンをコンロに置き、点火する。フライパンが温まれば薄くサラダ油を広げる。ベーコンを重ならないように置く。蓋をする。できる限り弱火でじっくりと焼く。好みの焼き加減でできあがり。
たったこれだけなのです。



「なんだ、仰々しく言うなよ」と誰しもが思うでしょうね。ただベーコンを焼くだけなら、説明は確かに不要です。しかしですね。実は簡単なことほど難しいことを忘れてはいませんか。そうです。卵を上手く扱えれば料理人として一人前だと言われるくらいなので、基本を会得するのは思ったほど簡単ではないのですね。実際、コツをつかむまでは大変だと思いますよ。

慣れないうちは時計を見ながら、ということになるでしょう。それでも焼きが足らないもしくは焼き過ぎ(本当に炭のようになってしまうので要注意です)を経験されるでしょう。失敗を恐れずに、もし失敗しても諦めずうに挑むのが上達法だと覚悟が必要なのです。そうすればある時を境に結果が出せるようになりますから。


ガラス製の蓋を使う便利だと思われるでしょうが、水滴で焼き加減が見えづらいことがあり、またベーコンから浸透する油脂分で汚れやすくなるため、意外と使い勝手が悪いかもしれません。ですので、洗いやすい形の蓋を選ぶのが賢明でしょうね。
敢えて時間に言及しないのも、人ぞれぞれに好みがあるので、これも体験を経て覚える、という理由によるものなのです。ただし柔らかめで火を止めるのならカリカリベーコンにはならないため蛇足を覚悟で書かせていただきました。
なにはともあれ、実際にやってみればわかるでしょう。あとは実践あるのみですので。



≪基本をマスターすれば応用は楽しくて多様に!≫



ある程度ベーコンが焼けてきたら、ピザ用のチーズを好みの量加えて仕上げるのも楽しい工夫なのです。さらに卵を割って加えたらベーコンエッグに。さらに輪切りにして茹でておいたニンジンを添えるなどしたら野菜も一緒にすることもできるのです。
ベーコンから出た油脂も、他の食材に合わせるなどの工夫をこらせばフライパンを洗う手間の軽減にもつながります。野菜の具材たっぷりのコンソメスープを注ぐのも有効な手段の一つですね。さらに以前紹介したトマトソースにもよく合いますから、利用価値は大いにあるのです。実際、ホテルなどではベーコンからの油脂を利用するために一度に大量のベーコンを焼き上げることさえあるくらいですから。ただし、美味イコール健康という単純な図式は成立しにくくむしろ悪影響が多いため、過剰摂取には気をつけてください。


朝の料理の手順として、まず必要より多くの湯を沸かし、緑茶を淹れるのなら沸騰するより前に半量を加える。残りの湯は保温に気遣いながらコンロからおろす。スープや味噌汁は具材を半煮え程度でコンロからおろす。野菜炒めや目的に応じた料理をする。それから確実にこのカリカリベーコンを焼き始める。緑茶に残りの分のやや冷めた湯を足す。コーヒーなどを淹れるのならもう一度湯を沸かし直す。スープや味噌汁を加温して仕上げる。カリカリベーコンの仕上がりを確認し、食卓に供する。
別の具材を用意するのも意外に手間なので、前の晩までに用意しておけば時間短縮につながるので必要に応じて用意すればより効率的に時間を使えるでしょう。こういう工夫はいくらでもできるので、自分に合ったやり方を見つけるのが「生活の達人」への道なのです。



涙ぐましい努力を重ねても失敗はつきもの。不幸にしてカリカリを通り越して、口の中が切れるくらいになってしまったとしても…。こういう時でも諦めずに、先に言ったトマトソースの具にするなどの手段もありますので、いろいろと試してください。細かく砕いて茹でたてのパスタに和えるという方法もありますしね。失敗をも楽しめるようにもなれれば、あなたは一流です!
酒の肴やアウトドアライフのお供にも良し。自分の手で作る楽しみも加わればより美味に感じるでしょう。
言うまでもありませんが、食べ過ぎや飲み過ぎはアウトですよ。最高に美味な食材は、最高に身体に悪い。と、いうことも識っておかねばならないのです。適量を知る努力も怠らないで。